企業の持続的な成長に必要不可欠な要素である人材の育成ですが、どれだけ手厚い研修を施しても、社員本人のモチベーションが低ければ生産性は上がらないのが現実です。
逆に言えば、自発的に学び、成長する社員は非常に重要な存在です。そんな彼らの後押しをし、サポートをすることで成長スピードを速めましょう。そして、その影響が周囲の社員にも伝わることで、相乗効果を生むことが期待できます。
人間の「成長欲求」「承認欲求」をうまく刺激する仕組みを作り、社員・会社双方の満足度を向上させる方法をご紹介します!
自己啓発とは何か
そもそも、自己啓発とは会社や学校など他社にコントロールされることなく、自分の意志で自分自身の能力を開発・向上を目指し、訓練を行うことです。SD(self-development)とも呼ばれます。
語学力やPCスキル、資格取得といったスキル習得を目指すものから、コミュニケーション能力やモチベーションコントロールといった能力開発、仕事に役立つ人脈づくりや、体力向上のためのトレーニングまで、自分のキャリア構築に必要だと考えられるすべての取り組みを指します。
もちろん、直接現在の仕事に役に立つものでなくとも、将来の自分のキャリアに有益と感じるものは、すべて自己啓発と言えます。
自己啓発のモチベーション
自己啓発に取り組む社員と、そうでない社員の差をつけるモチベーション。
会社としては、もちろん「会社の成長に役に立つ分野への支援」を準備することになりますが、個人が必要と感じる分野をできるだけ幅広くサポートするように検討しましょう。まずは、参加しやすいように環境を整えることが必要です。
それでは、自己啓発を支援するための環境について確認しましょう
時間
忙しく仕事をする社会人にとって、いちばんの敵は「時間がない」ことだと言っても過言ではありません。
時間を有効活用するために、始業時間の前の時間を使って、ビジネス書の読書会や英会話レッスンなどが開催されています。「朝活」と称して、ほかにも筋トレや異業種交流会など、多種多様な活動が行われています。
とはいえ、始業時間が比較的遅めのサービス業などに合わせて設定されていることも多いため、「あと30分始業が遅ければ参加できるのに…」といった理由で参加を断念する人も少なくありません。
曜日によって始業・就業・休憩時間を自分で決めることができる仕組みなど、「時間」をコントロールできるような環境整備、また会議時間に上限を設ける・参加人数は最小限にするなど、会社全体として効率化取り組みましょう。
費用
すべての自己啓発に費用が必要なわけではありませんが、資格取得のための教材や書籍の購入にはそれなりに初期投資が必要です。申請した費用の一部負担や、推奨資格に関する書籍や教材を会社で一括購入し、随時閲覧できるようにするなど、個人に費用負担が軽くなる仕組みを整えましょう。
場所
ひとり暮らしのワンルームでも、家族と住んでいる一戸建てでも、集中して勉強ができるスペースは意外と持っていないものです。「会社帰りに、カフェやファミレスによって勉強しているけれど、周囲の目も気になるし騒がしくて勉強に集中できない…」というケースは珍しくありません。社内の会議室を一室、毎日時間を決めて開放するなどの支援も可能です。
仲間
難関の資格取得や、継続した取り組みが必要な自己啓発を自分だけで淡々と取り組み続けるのはモチベーションの維持に苦労します。社内部活のように、「一緒に勉強をする会」を組織して部費を支給する、関連会社で横断的に集まって勉強会を開催するなど、仲間づくりの手助けを検討しましょう。
自己啓発に報いる仕組み
自己啓発は社員にとっては「自分自身のキャリアのため」に取り組むことですが、会社にとっては「企業の持続的な成長に寄与するもの」です。
自己啓発の結果、仕事に貢献するような結果を出した社員にはその努力に報いる仕組みを作りましょう。
気軽に報告できる
自己啓発の取り組みについて、会社に報告しやすい仕組みを作りましょう。配属希望調査や、社内集合研修の希望調査、福利厚生利用申請書、社内報の特集など、定期的に行う調査の項目に取り組んでいる自己啓発についてアンケートをとるのが手軽です。
有言実行ということわざがある通り、結果を出すために周囲の人たちに自己啓発の努力を伝えることでモチベーションが上がる効果もあります。「会社で用意すべき研修を社員だけにさせようとしている」と誤解させないよう、考課表などでアンケートをとるのは避けたほうがよいでしょう。
表彰と手当
やはりいちばんわかりやすいのが表彰と手当支給です。資格手当や合格祝いなどは一般的です。社員旅行や忘年会など、なにかの行事のタイミングで金一封なども喜ばれる表彰です。
成長した結果のフィードバック
「資格を取った」という結果だけでなく、自己啓発に取り組んだ結果として、成長したところをフィードバックしましょう。自分では気が付きにくい成長を、周囲の人に認めてもらえることは強いモチベーションにつながります。
「ほめる、表彰と言っても、どのようにすればいいのかわからない」
「本当にウチの社員はこんなことでモチベーションが上がるのだろうか」
このようにお悩みなら、社員の成長をイチからお手伝いするCAキャリアにご相談ください!