予算がない、時間がない、担当者がいない…それでも人材育成を継続できる仕組み作り

「研修制度が整っている会社」

新卒採用でも、中途採用でも就職・転職サイトの「会社の特徴」条件に必ず出てくる項目です。

優良企業ほどきちんとした研修制度が整っている…というイメージもあり、学生や若手人材だけでなく、中堅層の人材からも評価が高い項目になります。

とはいえ、

「すぐにお金を生むわけではない研修に、人材や予算を投入し続けるのは難しい」
「研修‘制度’だけ作っても、活用されないのでは宝の持ち腐れという心配がある」

というお悩みから、人材育成は「運任せ」という中堅・中小企業さまが多数あるのが現実です。

予算がない、時間がない、担当者がいない…そんな「ないないずくし」の環境でも、人材育成を継続できる仕組み作りについてご紹介します!

人材育成の担当者は社長自ら取り組もう

「わが社も人材育成に力を入れることにしよう!さて、担当者は…」

社員数が数十人規模の企業様なら、ぜひ社長ご自身で人材育成担当することをお考え下さい。

人材育成の目的とは、「企業が持続的に成長し続けること」。

社長様自ら、会社を成長させるために今するべきことを考え、その考えを社員に共有し、社員と一緒に目標を設定することがいちばん成長スピードを早めます。

仕事の場を成長の場にしよう

社長ご自身、「自分の成長したきっかけ」を振り返ってみると、困難な仕事、ピンチの現場、急なトラブルを思い起こす方が多いのではないでしょうか。

成長を実感するためには、具体的に乗り越えることができた「壁」が必要なのかもしれません。

しかし、常日頃からずっと緊張状態をキープし、いわば「火事場の馬鹿力」を出し続けるkとはできません。そして、いざ壁が現れたときには、壁を乗り越えるだけの基礎的な体力と知恵が必要になります。

研修は、この「知恵」の部分を補うものです。もしくは、疑似的な壁となり、練習することで「体力」をつけるタイプの研修もあります。

知恵だけをつけ続けても、体力を増強しても、実際の仕事上、本番で乗り越えるべき壁がない限り、社員が「成長できた」と実感できません。

社員が成長するために必要な「大きな仕事機会」の提供を意識しましょう。

人を育てることで自分も成長するということ

これまでは一般的だった「背中を見て育つ」「技は盗むもの」といった考え方ですが、手に職をつけるために長い年月を必要とした職人の世界でも少しずつ「教育」という考え方にシフトチェンジしています。

例えば寿司職人になるための専門学校、大工になるためのプログラムを確立している建築会社など、伝統的な分野でも珍しいことではありません。

重要な研修方法に、OJT(on-the-job training)があります。実際の業務遂行をしながら、学んでいくスタイルは、どんな会社でも使われている研修方法です。

しかし、「やり方は自分で見て覚えてね」という、OJTとは名ばかりの放置スタイルのまま、という状態が、ビジネスの世界でまだまだ少なくありません。

OJTができる最低限の目安は、職場のスタッフが「言葉で仕事の進め方・トラブルの対処の仕方をわかりやすく言葉で第三者に説明できるか」になります。

指導するためには、まず「共通で理解できるコミュニケーション」と「ひとを動かす能力」が必要です。それは、育成のためだけでなく、仕事上で必要な能力でもあります。

OJTを重視されている企業様こそ、管理職を中心に「指導スキル」を身につけさせる機会提供をご検討ください。

外部組織の上手な使い方

研修担当も、採用担当も専任スタッフを置く余裕がない企業様も、専任スタッフは任命したもののまだ経験が少なく、手助けが必要な企業様も、外部組織の力を上手に取り入れることで社内にノウハウを蓄積していくことが可能です。

研修を提供する会社は、大きく分けて2種類あります。

  • 接客講習、新人向けビジネスマナー講習、PCスキル講習など、あらかじめ決められたプログラム単位で申し込みする
  • 採用研修の導入検討から効果検証まで、社内スタッフと同等の研修プログラム開発・設計までを担当する

会社を成長させるために、必要な目的が「PCスキルの向上」であるとしたならば、プログ
ラム単位の講習は非常に便利です。

講師を社内に招聘するものから、指定会場に社員ひとり一人好きな時間を予約して参加するもの、Webを利用したスクーリングなど、さまざまなタイプの研修があります。

人数が少なくても多くても柔軟に対応できる価格設定になっているため、非常に取り入れやすいというメリットがあります。

ふたつ目のタイプは、「研修専門会社」だけでなくコンサルティングファームや人材会社など、扱う会社の種類が多数あります。個人で仕事を請け負うコンサルタントも少なくありません。

選び方のポイントとしては、研修のプロフェッショナルという点だけでなく、その業界や仕事に対しての知識がしっかりあるという点を重視することをお勧めします。

私たちCAキャリアでは、元キャビンアテンダントという接客のプロフェッショナルがお届けするマナー講習だけでなく、企業様ごとの研修・採用などのお手伝いを通じて人材育成設計をしてまいりました。

長い時間のかかる人材育成の基礎作りをお考えであれば、ぜひCAキャリアにご相談ください。

貴社の人材育成、社員と目的・目標の共有はできていますか?

2018.12.05

「人材育成」とは?中堅・中小企業のための「人材育成」の基本と基礎知識

2018.11.24