【正しい日本語の使い方】間違って使われている日本語の例と正しい日本語の身につけ方

「日本語が乱れている」という話をこれまでに一度は耳にしたことがある人が多いでしょう。

しかし、実はこれ、どの時代にも言われてきたことなのです。言葉というものは人が生活したり、コミュニケーションをとったりする上で必要なものであり、時代や環境によって使い方が変わってしまうのは当然のことです。歴史を辿れば、今と全然違う使い方をしている日本語もあるかもしれません。

とはいえ、私たちは現代を生きています。今の時代の正しい日本語をきちんと使えることが大切です。正しい日本語を身につけることで、ビジネスにおいても幅広い年代の方ときちんとお話できるようになります。

今回は、間違っていると一般的に思われている日本語の例を取り上げ、解説いたします。

正しい日本語とは

導入部分でも述べたように、厳密には何が正しくて何が正しくないかは時代や環境によります。ただ、ここでお話する「正しい日本語」とは、現在の辞書に書かれている用法や意味を使っている、多くの世代が理解できる一般的な使い方、といったような意味で捉えていただきたいです。

正しい日本語は美しい 品格がある

正しい日本語は、一般に年代を問わず使われている言葉ですから、長年使われてきた表現とも言えます。長年使われてきたのには理由があります。その一つが日本語のもつ「美しさ」という点です。

3世代、4世代前を想像して見てください。同じ日本でも今とはまるで違う世界です。世間の考え方や政治のあり方なども異なる時代にも使われていた表現と思うと、その言葉には重みがあり、品格もあるのではないでしょうか。

敬語

日本語の大きな特徴の一つに「敬語」があります。種類も様々、言葉自体が変化するもの(行く、伺うなど)もあり、ややこしいと思われる方も多いでしょう。

しかし、社会人になると切っても切り離せないのが敬語です。正しい美しい日本語を身につけるにはマスターしておきたいですね。

言葉遣い

海外からの日本文化や日本食の人気は昔からよく知られていましたが、日本語への関心も高まっています。日本語は世界的に見ても、難しい言語の一つと言われています。

日本語が難しい言語と言われる理由

  • 文字数や種類が多い(ひらがな、カタカナ、漢字、ローマ字)
  • 細かいニュアンスや微妙な違いをそれぞれ別の言葉で表現する(例えば、色の種類)
  • オノマトペが多い(擬態語、擬人語)
  • 述語が文の最後にくるので、最後まで文の意味が捉えられない、など。

奥ゆかしさや曖昧さがあるのも日本の歴史や日本人の元来の性格的なものからできた日本語の特徴でしょう。敬語や言葉遣いを正しく使えることが日本語をマスターする上で欠かせないのです。

間違って使われている日本語の例

では、実際にどんな言葉が「間違っている」と言われているのか、具体的に見ていきます。

「ら」抜き言葉

「見れる」「起きれる」「見せれる」などの言葉を耳にすることがあるかもしれませんが、正しくは「見られる」「起きられる」「見せられる」です。一般的には「ら」抜き言葉と言われています。「ら」と抜いて簡単に言うようになる言葉の例です。

「い」抜き言葉

「ら」抜き言葉と並んで、よく使われるのが「い」抜き言葉です。「〜います」を「〜ます」と「い」を除いて用いることです。

  • 友達と電話をしてます。(正しくは「友達と電話をしています。」)
  • ジムで運動をしてます。(正しくは「ジムで運動をしています。」)
  • 新しい服を着てます。(正しくは「新しい服をきています。」)

本来は間違っている表現ですが、カジュアルな話し言葉としては頻繁に用いられるため、書き言葉でも「い」を抜いたまま使う人が増えています。

コンビニ言葉「〜になります」「〜からお預かりいたします」

日本ではコンビニもホテルも一流旅館もサービス業ではおもてなし、丁寧さが重視されます。その結果、コンビニでは特有の表現ができてしまいました。

例えば、

  • (○)こちらがご希望の商品です。
  • (×) こちらがご希望の商品になります。

 

  • (○)千円お預かりいたします。
  • (×) 千円からお預かりいたします。  などです。

正しい日本語を身につける方法

正しい日本語とは何か、どんなものか、ということについて述べてきました。では、正しい日本語を身につけるにはどのような方法があるのでしょうか。

書籍

一番身近な先生は本です。日本語に関する書籍はたくさん出ていますので、自分に合った本を見つけましょう。

  • 「正しい日本語の使い方」 吉田裕子
  • 「美しい日本語と正しい敬語が身に付く本」 日経おとなのOFF(編集)
  • 「美しい日本語と気くばりのすすめ 市川寛子
  • 「間違いやすい日本語1000」 NHKアナウンス室(編集)
  • 「大人の語彙力が身に付く本」 吉田裕子

検定、資格(講座)

正しい日本語を学ぶには目的が明確な方がやる気が持続しますよね。実践できるのが一番ですが、そのような機会がない方は資格取得を目指してみても良いでしょう。資格を取得することで自信がつきます。

  • 日本語検定
  • ビジネスで使える!正しい日本語講座(日本マンパワーの通信講座)
  • 日本語教員養成課程(大学や専門学校にて受講)

社内研修

企業によっては社内研修によって、ビジネスで使える正しい日本語を身につけることができます。社内研修といっても講師は外部に依頼するプロです。どのような会社・団体が行なっているのかみていきます。

  • NHK日本語センター
  • リクルートマネジネントスクール

まとめ:正しい日本語を使うために

間違って使われている日本語の例と正しい日本語を身につけるための方法をご紹介しました。正しい日本語を使うことは、日本語を母国語としている私たちであっても難しい部分があります。

しかし、ビジネスマンとして正しい日本語を使うのは基本です。また、幅広い年代の方と話をする場合、正しい日本語が話せる人は信頼されます。ビジネスにおいても大きなチャンスになるかもしれませんよ。

すべてを一度に身につけようとすると、大変かもしれません。書籍や通信講座などを使って、自分が間違って使っていた日本語をひとつずつ直していきましょう。「正しい日本語」を意識するだけでも、他の人の会話が耳に入ってきたり、自分が話すときに使い方を考えたりするようになります。

まずは「正しい日本語を使うのだ」という意識を持って、ビジネスマンとしても日本人としてもしっかりとした日本語を使えるようになりましょう。

【ビジネスマナー基礎講座(あいさつ編)】あいさつの種類と使い方を知って好感度を高めよう

2018.07.26

【ビジネスマナー基礎講座(敬語編)】良い例・悪い例から正しい「敬語」の使い方を知ろう

2018.07.13