マナー・プロトコール検定を詳しく知ろう!取得するメリットと試験の概要

仕事や日常生活で正しいマナーを身につけたいと思ったら、マナーの「資格」「検定」取得を目指すことで学ぶことができます。マナーに関する資格・検定で代表的な「マナー・プロトコール検定」について、マナー・プロトコール検定を取得するメリットやどのような仕事に活かすことができるか、詳しくご紹介させていただきます。

マナー・プロトコール検定とは

マナー・プロトコール検定とは、ビジネスシーンや国際的なシーンにおいて必要なマナーが学べる検定です。「NPO法人日本マナー・プロトコール協会」という団体が主催する民間の資格ですが、文科省が後援しています。年齢や性別の制限はなく、どなたでも受験できます。

マナー・プロトコール検定は1級・準1級・2級・3級という4段階で構成されています。当然ながら級が上がるごとに審査も厳しくなり、3級は〇×問題ですが、1級になるとすべて個人面接で審査されます。

マナー・プロトコール検定を取得するメリット

プロトコールとは「国際儀礼」という意味です。そのため、マナー・プロトコール検定は社会人として必要なマナーだけではなく、国旗の取り扱いや国によって異なる宗教上の配慮といったグローバルな知識を身につけることができます。

ここが、秘書検定やサービス接遇検定といったビジネス系検定と一線を画すところとなります。

また、お付き合いに必須の冠婚葬祭のしきたりや食事の作法、ドレスコードといったマナーも身につきますので、ビジネスだけではなくプライべートでも役に立つことでしょう。

マナー・プロトコール検定は、どんな仕事に活かせる?

マナー・プロトコール検定は、ホテルや航空関係といった海外のお客様を接客する方に特に注目されています。また、秘書やサービス業の方など、日ごろ接客する機会が多い方も活かせる資格です。

2020年には東京オリンピックが開催され訪日外国人の人も増加する見通しなので、オリンピックに向けた国際的なマナー力アップにも役に立ちます。

たとえば名刺の取り扱いやテーブルマナーは、海外と日本では認識が違うことがあります。マナー・プロトコール検定はそのようなことも学べますので、「国際的に通用するマナーを身につけたい」と考えるすべての人におすすめの資格です。

級ごとの概要

1級

マナー・プロトコール検定1級は、マナー・プロトコール検定を極めたものとして講師や人材育成の立場で活躍する人がぜひ目指したい級です。試験はすべて個別面接試験で、受験日程も対象者にしか知らされません。

知識だけではなくシーンにふさわしい立ち居振る舞いなど「技能」の部分も審査されます。そのため、テキストの勉強だけでは合格できません。

マナー・プロトコール検定1級の受験要件として、マナー・プロトコール検定準1級を取得しておく必要があります。

準1級

マナー・プロトコール検定準1級は、さらなるスキルアップを目指す人や、後輩・生徒を指導する立場の人におすすめの級です。試験内容は50問の選択問題と、5問の論述問題で審査されます。

マナー・プロトコール検定準1級の受験要件として、マナー・プロトコール検定2級を取得しておく必要があります。

2級

マナー・プロトコール検定2級は、社会人としての必須レベルといえるでしょう。マナー・プロトコール検定を就職や転職の武器としたいなら、2級は取得しておきたいものです。

試験は40問の選択問題と、10問の記述問題で審査されます。マナー・プロトコール検定2級の受験資格は特にありません。つまり、マナー・プロトコール検定3級を取得していなくても、いきなり2級から受験することが可能です。

3級

マナー・プロトコール検定3級は、基本的なマナーや社会常識を身につけたい方が対象となります。「マナー・プロトコール検定ってどんなものだろう」と興味がある方は、まずは3級から受験してみることをおすすめします。

試験は150問の正誤問題(〇×問題)なので挑戦しやすく、どなたでも受験することができますよ。

どんな試験が出されるのか

マナー・プロトコール検定は、試験内容は、以下の8つのカテゴリから出題されます。

  1. マナーの意味や変遷
  2. 冠婚葬祭のしきたり:通過儀礼も含む
  3. テーブルマナー:和食や洋食のテーブルマナーやお酒のたしなみかた
  4. ビジネスマナー:社会人意識や電話対応
  5. 暮らしのマナー:贈答や近所づきあいのマナーも含む
  6. 服装のマナー:ドレスコードや冠婚葬祭について
  7. 国際人として必要なプロトコール:国旗の扱いや宗教上の配慮など
  8. その他マナー・プロトコールに関すること

(参照:日本マナー・プロトコール協会「マナー・プロトコール検定とは?」より)

級が上がるごとに分野が増えるのではなく、各分野の出題内容が深くなっていきます。3級では正誤問題だったものが、徐々に記述になっていくようなイメージです。

次回の日程

マナー・プロトコール検定の次回開催予定日は2019年2月17日(日)となっています。(2018年の検定申し込みはすべて終了しています。)

受付は2018年11月12日(月)からとなっていますので、受験予定の方は早めにお申し込みください。最新の情報については、以下のサイトを参考になさってください。

http://www.e-manner.info/kentei/kojin/index.html#01
(日本マナー・プロトコール協会公式サイトへのリンクです。)

受験申し込みの流れ

マナー・プロトコール検定の申し込みは、以下の2つがあります。

インターネット上での申し込み

①以下のフォームに必要事項を入力して申し込みます。

日本マナー・プロトコール協会「公開検定試験のお申し込み」
https://www.e-manner.info/kentei/form/index.html

②検定料を振り込む場合は、1週間以内に指定口座に入金します。クレジットカード決済の場合は、①のフォーム入力後に決済画面が表示されます。

③協会より受験票が郵送されます。

④検定当日、受験票と筆記用具を持参して会場へ行きます。

郵送またはFAXでの申し込み

①検定申込書をインターネットからダウンロードして必要事項を記入して、申込書に記載されている郵送先まで送付します。ダウンロードは、日本マナー・プロトコール協会の公式HP「受験申込書」から行います。

https://www.e-manner.info/kentei/form/index.html

②以降の検定料の振込~受験票の受け取りまでは、「インターネットの場合」と同じです。

その他試験概要

受験料・支払方法

マナー・プロトコール検定の検定料は、以下の通りです。

試験内容 検定料(税込)
準1級 選択問題 9,000円
論述問題
2級 選択・記述問題 6,000円
3級 正誤問題 4,800円

(参考:日本マナー・プロトコール協会「試験時間と検定料」より)

級が上がるごとに、検定料も高くなっていきます。また、マナー・プロトコール検定1級の検定料は明かされていません。

支払方法について

クレジットカードまたは銀行振込となります。(ビジネス系検定のように対象書店での申し込みはしていないのでご注意ください。)

試験方法

マナー・プロトコール検定の試験方法は、以下の通りです。

試験内容
1級 個人面接
準1級 選択問題
論述問題
2級 選択・記述問題
3級 正誤問題

試験時間

マナー・プロトコール検定の試験時間は、以下の通りです。

試験内容 試験時間
準1級 選択問題 14:00~15:00(60分)
論述問題 15:30~17:00(90分)
2級 選択・記述問題 14:00~15:00(60分)
3級 正誤問題 15:30~16:30(60分)

(参照:日本マナー・プロトコール協会「個人受験について」より)

問題数・合否基準

マナー・プロトコール検定の問題数や合否基準は以下の通りです。

試験内容 合否基準
準1級 選択問題(50問) 各60点以上、合計で130点以上(各100点満点中)
論述問題(5問)
2級 選択問題(40問) 66点以上(100点満点中)
記述問題(10問)
3級 正誤問題(150問) 110点以上(150点満点)

マナー・プロトコール検定3級は問題数が多いですが、すべて正誤問題となります。2級からは選択問題と記述問題の2種類で審査されますので、上記のように2種類とも基準を満たす必要があります。

まとめ:マナー・プロトコール検定を学ぶメリット

マナーはコミュニケーションの重要なツールの一つ。ビジネスマナーや冠婚葬祭の知識、食事の作法など幅広く学んだ知識や技能は、一生の財産になります。

また、履歴書に記載でき、マナーに関心の高い人間性をアピールできるでしょう。

ぜひマナー・プロトコール検定を通して、グローバルな社会でも通用する美しいマナーを身につけてください!

記事の監修者

マナー講師:陣内 ちはる

マナーをはじめ、スマイルトレーニング、アンガーマネジメント、マインドフルネスの研修講師を務める。女性向けの自分磨きスクールも主催するなど、個人のウェルビーイング、組織のコミュニケーションビルディングを目指し、多方面で活躍中。

・アンガーマネジメントコンサルタント™️
・マナー・コミュニーション講師
・マナー・プロトコール検定(文部科学省後援)準一級

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